【超初心者向け】NISAの売却タイミングは?非課税期間終了後の選択肢を解説

ナオ

「NISAって“非課税で運用できる”って聞いたんですけど、いつ売ればいいの?タイミングが分からなくて…。」

ちはや@FP

「とてもいい質問だね!実は“いつ売るか”というのは、多くの人が悩むポイントなんだ。NISAは“買うタイミング”よりも“売る目的”が大切なんだよ。」

ナオ

「目的…???」

ちはや@FP

「そう。たとえば、老後資金のためなのか、教育資金のためなのかによって、ベストな売却時期は変わります。今日は“売却の考え方”と“非課税期間が終わった後の選択肢”を、分かりやすくお伝えしますね。」

【超初心者向け】NISAの売却タイミングは?非課税期間終了後の選択肢を解説

1. NISAの売却タイミングを考える基本の考え方

NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益が非課税になる制度です。
そのため、「いつ売るか」は“利益確定”だけでなく、“目的に合っているか”を基準に考えることが重要です。

●目的別に見る売却の考え方

目的売却の目安FPからのアドバイス
老後資金老後直前または必要なタイミング積立を続けながら、引き出す時期を分散するとリスク軽減
教育資金進学費用が必要になる数年前目標金額が貯まったら少しずつ利益確定を
住宅購入資金頭金の支払い前後相場次第で一部だけ売却して現金化も可能

FPの視点:
「売却=悪いこと」ではありません。
むしろ、目的を果たすための計画的な売却は“上手な運用”の証拠です。


2. 非課税期間終了後はどうなる?(旧NISA・新NISAの違い)

●旧NISA(~2023年)

旧制度では、非課税期間は最長5年(つみたてNISAは20年)でした。
非課税期間が終了した後は、以下の選択肢があります。

  • 1. 課税口座へ移す(特定口座など)
    → 時価で移行し、その後の運用益は課税対象に。
  • 2. 売却して現金化する
    → 必要な資金を確保しつつ、別の投資へ組み替えるのも選択肢。
  • 3. 新しいNISA枠で買い直す
    → 新制度の非課税枠を活用して“非課税の延長”を狙うことも可能。

●新NISA(2024年~)

2024年からは「恒久化された新NISA」に変わりました。
非課税期間が無期限となり、「売却のタイミング」をより柔軟に考えられるようになりました。

FPの視点:
無期限化されたからこそ、「焦って売らない」ことがポイントです。
相場の一時的な下落で感情的に売るのではなく、「目的」「リスク許容度」「資金計画」を基準に判断しましょう。


3. 売却の具体的な判断ステップ

初心者が迷わないために、FPが推奨する判断ステップを紹介します。

  1. 目的を再確認する
     →「何のための資金か」を明確に。
  2. 運用成果をチェック
     → 目標リターンを超えたら一部利益確定も◎。
  3. ライフイベントと照らし合わせる
     → 結婚・住宅・教育など資金需要の前後で調整。
  4. 必要な分だけ売却する
     → 一度に全額ではなく「分割売却」がリスク分散に。

4. 売却時の注意点

  • 非課税期間内に売却すれば税金はかからない
  • 特定口座へ移すと、以後の利益には20.315%課税
  • 損失が出ている場合は、あわてて売らない

FPのアドバイス:
非課税枠を最大限活かすには、「必要な分だけ売って残りを運用し続ける」のが王道です。
また、資産全体を俯瞰して「リバランス」とセットで考えるのもおすすめです。


5. まとめ:焦らず、目的と計画をもとに判断しよう

  • NISAの売却タイミングは「相場」ではなく「目的」で決める
  • 新NISAは非課税期間が無期限、焦って売る必要なし
  • 老後・教育・住宅など、ライフイベントに合わせて柔軟に対応するのがベスト

💬FPからひとこと

「“売る”という行為を悪く捉える必要はありません。
目的の達成=投資の成功です。焦らず、目的に沿った判断を心がけましょう。」