新成人の皆さんへ、人生の節目に知っておきたい「契約書」の基本をFPが解説。
chihaya
新成人の皆さん、ご成人おめでとうございます！これから皆さんは、社会人として新たな一歩を踏み出し、多くの場面で「契約書」に触れる機会が増えていくことでしょう。スマートフォンの購入、アパートの賃貸契約、就職先での雇用契約など、契約は私たちの生活に密接に関わっています。
しかし、「契約書にサインするのって、ただの形式でしょ？」と軽く考えてしまうと、後々思わぬトラブルに巻き込まれることも…。実は、契約書を正しく理解して確認することは、リスクを避けるための重要なスキルです。
今回は、契約書にサインする前に必ず押さえておきたい基本のポイントをわかりやすく解説します。大人としての第一歩を、しっかり準備して踏み出しましょう！
契約書の基本！サインする前に確認すべきポイント
目次
契約書は、取引や合意事項を明文化し、後々のトラブルを防ぐための重要な書類です。しかし、内容をよく理解せずにサインをしてしまうと、思わぬリスクを背負う可能性があります。本記事では、契約書をチェックする際の基本的なポイントを解説します。
1. 契約書の目的と内容が合致しているか
契約書を受け取ったら、まず契約の目的が明確に記載されているかを確認しましょう。
- 何を提供する契約なのか？（商品やサービスなど）
- 契約当事者の役割や責任が明確になっているか？
契約の趣旨が曖昧な場合、後々「そんな約束をした覚えはない」といったトラブルの原因になりかねません。
2. 契約当事者の情報に誤りがないか
契約当事者（あなたや相手方）の正式な名称や住所が正確に記載されていることも重要です。
- 個人なら氏名や住所、法人なら会社名や本店所在地が正確かどうか確認してください。
万が一、誤りがあると契約の有効性が争われる可能性があります。
3. 条件や金額、納期が正確か
契約の条件（商品やサービスの内容、価格、納期など）が明確に記載されているかチェックしましょう。特に注意すべき項目は次の通りです：
- 支払い条件：金額、支払い期限、支払い方法など。
- 納期や期日：サービス提供日や商品納品日。
- 違約金やペナルティ：条件に違反した場合の取り決めが過度に厳しくないか。
4. 解約や変更の条件が明記されているか
契約を解除したり条件を変更したりする場合のルールが記載されているかも重要です。
- 解約の手続き方法（何日前に通知が必要か、違約金の有無）
- 契約の自動更新の有無（いつまでに通知しなければ更新されるのか）
これらが曖昧だと、不利な条件で契約を続けることになる可能性があります。
5. 紛争解決方法は適切か
契約書には、トラブルが発生した場合の解決方法も規定されています。特に注目すべきポイントは以下の通りです：
- 準拠法：どの国や地域の法律に基づく契約か。
- 管轄裁判所：どの裁判所で争うのか。
これらが相手方に有利な形で設定されている場合、解決までの手間やコストが増える可能性があります。
6. 契約書に「特約事項」が含まれているか
特約事項とは、通常の契約条件に加え、個別に合意された追加条件のことです。特約が含まれている場合、その内容をしっかり確認し、自分に不利益がないかを検討しましょう。
7. 専門家の確認を受ける
内容が複雑だったり、不明点が多かったりする場合は、弁護士や司法書士、行政書士など法律や契約書作成の専門家に確認を依頼することをおすすめします。専門家の目で見れば、リスクを早期に発見できる可能性が高まります。
まとめ
契約書は、トラブルを未然に防ぐための重要なツールです。内容をしっかり理解し、リスクを最小限に抑えるために、以下のチェックポイントを押さえてください：
- 契約内容が明確であること
- 契約当事者の情報が正確であること
- 条件や金額が間違いないこと
- 解約や変更の条件が適切であること
- 紛争解決の方法が明記されていること
- 特約事項が自分に不利益でないこと
- 必要に応じて専門家に相談すること
サインをする前に、これらのポイントを確認する習慣をつけることで、より安心して契約を結ぶことができます。
